自費出版の同人誌や小説にもバーコードやIBSNはつけるもの?必要性や費用を解説

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自費出版の同人誌や小説にもバーコードやIBSNはつけるもの?必要性や費用を解説

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商用出版の書籍には、バーコードやIBSN記号がついています。これらの記号は、本を流通するときに、その本を管理するためについています

自費出版した同人誌や小説を、書店に流通させたり図書館に寄贈したりしたいときには必要になります。逆に言うと、出版した本を私的に楽しむ分にはつける必要がありません。

バーコードやIBSNをつけるには、費用もかかりますし、申請が必要になります。この記事では知っているようで知らない本のバーコードやISBNの仕組みを確認しておきましょう。

バーコードやIBSNとはどれのこと?

まず、本の書影を参考に、バーコードやIBSNとはどれのことを指すのかを確認しておきましょう。以下は、角川文庫から出版されている太宰治の『女生徒』の裏表紙の書影です。

画像引用:女生徒 (角川文庫) ・試し読み

「9784041099155」と「1920193004380」という数字が添えられている縞模様状の線がバーコードです。本を売るときには、このように2つのバーコードをつけなくてはなりません。

次に、定価の上に書かれた「ISBN 978-4-04-109915-5」という文字列がISBNです。

商業出版されている本には、これらのバーコードとISBNが記されています。

バーコードとは?

バーコードとは、正式名称「JANコード」と呼ばれるコードのことです。このコードは、その本が、どの事業者の、どの商品かということを表しています。

書店にあるバーコードスキャナで、商品名と定価を読み取ることが可能です。上のバーコードがその本のISBNを示していて、下のバーコードが出版社や定価を示しています。

書店に流通させる予定があるならば、バーコードは必ず必要になります。しかし、書店に流通させる予定がない場合も、本の雰囲気を出すために、つけることがあるようです。

IBSNとは?

ISBNコードとは、国際標準図書番号とも呼ばれる記号のことです。978から始まる13桁の数字で、その本が出版された地域や出版社を特定するために使われる固有の番号です。

裏表紙だけでなく。奥付にも表示する義務のある記号で、ISBNは世界中の書籍に使われています。

ISBNを使えば、その本の書名はもちろん、作者は誰なのか、どんな内容の本なのかを知ることができます。

またISBNから読み取ることができる書籍情報は、出版や流通、販売、図書館などの関係者に共有されるものです。「日本図書コード管理センター」がISBNの登録から管理までを行っていて、自費出版の本であってもISBNをつければ、多くの図書関係者に存在を知ってもらうことが可能です。

自費出版にバーコードやISBNは必要?

自費出版にバーコードやISBNは、個人的に楽しむ分には必要ありません。しかし、完成した本を販売したり図書館に寄贈したりしたいのならば、必要です。

そもそも、バーコードやISBNを本に絶対に付与しなくてはならないという法律は存在しません。しかし、これらのコードがなくては、本を流通させるときにかなり手間がかかります

バーコードがないと、書店で販売するときに、店員がいちいち金額をレジに打ち込む必要がでてきてしまいます。そのため、バーコードやISBNがない書籍は、流通を拒まれることもあるのです。一般の流通ルートで販売したいならば、ISBNとバーコードは必須になります。

さらに、販売する予定はなくとも、地元の図書館に記念に寄贈したいと考えている人もいるでしょう。非売品であっても図書館に置かれる場合などには、図書の管理のためにISBNの提示が求められるようです。

つまり、図書館に寄贈したり、販売したりする予定がないならば、バーコードもISBNも不要です。しかし、バーコードとISBNがあると、一気に本らしさが向上します。ですので、装丁の一種として、つけてみても良いでしょう。

バーコードやIBSNをつける方法

バーコードやISBNをつけるには、申し込み手続きと費用が必要になります。バーコードをつくるには、ISBNが必要なので、まずはISBNの申し込みをしてから、バーコードを作成します。

ISBN取得方法

ISBN取得するには、日本図書コード管理センターから申し込みをする必要があります。申請の手続きは、日本図書コード管理センターのホームページからオンラインで行うことが可能です。

登録には、以下の情報を記載する必要があります。

・出版者名
・所在地
・管理者情報
・氏名
・住所
・電話番号
・FAX番号
・メールアドレス

なお、登録した個人の名前や住所、電話番号などの個人情報はISBN管理者情報としてインターネット上で公開されます。

もしも、自分の住所や本名を知られたくないならば、法人を設立するなどの方法を取りましょう。

新規取得のための費用は、1点で8,000円+税(※)です。
(※)料金表 – 日本図書コード管理センター

バーコード取得方法

ISBNが決定したら、付与された数字を記したバーコードを作成します。バーコードは、IllustratorのCS4以上ならば、「書籍用バーコード生成イラストレータ書類」といった無料ツールを利用すれば、数字を入力するだけで、かんたんにバーコードが作成できます。

なお、バーコードを付ける位置は、本の裏表紙の上から10mm/本の背表紙から12mmの位置と決まっているので、その位置に来るように、表紙レイアウトしましょう。

また、自分でバーコードを作るのが難しいのならば、バーコードシールを注文します。バーコードシール作成を請け負っている会社に、ISBNの数字を伝えれば、専用のバーコードシールを発行してもらえます。

シールを発行してもらったら、完成している本のカバーにはりつけをします。貼り付ける位置は、Illustratorにより作成した場合と同様に、裏表紙の上から10mm/本の背表紙から12mmの位置になります。

バーコード作成の費用は、Illustratorを使った場合は無料で、シールを発注した場合は100冊分でおおよそ5,000~10,000円になるようです。

また、自費出版自他にかかる費用の内訳はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
自費出版の費用内訳~安く作る方法、気になる仕上がりについて解説

まとめ:本を流通させたいならば、ISBNとバーコードをつけよう

ISBNとバーコードは本を管理するための記号です。ISBNとバーコードがあれば、その本の出版社や内容、作者といった情報を示すことができます。

ISBNとバーコードは絶対に本につけなくてはならないものではありません。しかしこれらがないと本を流通させたり販売したりするときに、書店員や作業員の手間が増えます。そのため、ISBNとバーコードがない本は流通できないとしている書店がほとんどです。

自費出版した本を、流通させる予定があるならば、忘れずにISBNとバーコードをつけるようにしてください。

自費出版とは何か、作成するメリットや印税について詳しく知りたい方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
自費出版とは?メリットや自己出版との違い、印税についても解説

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