自主制作本の装丁や書籍デザインには、エディトリアルデザインが用いられます。エディトリアルデザインはグラフィックデザインの一分野であり、書籍や雑誌、チラシなどの印刷物のデザインです。
自費出版の際にエディトリアルデザインサービスを活用することで、読み手の視線や意図を考慮した魅力的な表紙を作成しやすくなり、出版物のクオリティ向上に役立ちます。
この記事では、自費出版の品質を高めたい方に向けて、エディトリアルデザインサービスの料金相場やサービスの選び方、デザイン会社利用時の注意点、おすすめのエディトリアルデザインサービスをご紹介します。
目次
エディトリアルデザインとは
エディトリアルデザインとは、読み手の視線や意図を考慮し、効果的なレイアウトを設計・編集することです。
主に、新聞・雑誌・書籍といった出版物や、チラシ・パンフレット・冊子などの表紙デザインに用いられます。
文章・図表・写真・イラストなどの要素を整理し、わかりやすく魅力的な紙面を作り上げることで、内容を伝えやすくする役割を担っています。
エディトリアルデザインサービスの料金相場
エディトリアルデザインは、専門のデザイン会社に外注することが可能です。エディトリアルデザインサービスの料金は、デザイン会社や媒体の種類、表紙や中面のデザイン内容によって変動します。
一般的な価格帯として、表紙デザインの料金相場は雑誌・パンフレット・冊子・会社案内などで30,000円からが目安です。
中面デザインの場合は、雑誌とパンフレットがそれぞれ10,000円から、冊子やカタログ、会社案内は15,000円からが相場となっています。
なお、印刷費やコピーライティング、撮影費用は別途必要になるケースもあるため、別途考慮する必要があります。
エディトリアルデザインサービスの選び方
自主制作本の出版に向けてエディトリアルデザインサービスを選定する際には、以下の3つのポイントで選ぶと良いでしょう。
- 得意ジャンルを確認する
- 納品までの期間を確認する
- 相見積もりで比較検討する
まず、デザイン会社の得意ジャンルを確認することが大切です。書籍や雑誌などのデザイン実績が豊富な会社を選ぶことで、理想的なデザインを実現しやすくなります。
出版予定日が決まっている場合、迅速な対応が求められるため、依頼から完成までのスピード感も考慮すべきポイントです。
また、複数のサービスで迷った場合には、相見積もりを取り、価格や提供内容を比較することで、コストパフォーマンスの高いサービスを見つけられます。
デザイン会社を利用する際に注意すべきポイント
自主制作本の出版のためにデザイン会社を利用する際には、以下の3つのポイントに注意しましょう。
- 利用目的を詳細に伝える
- 希望するデザインの完成イメージを伝える
- 納期とスケジュールを明確にする
デザイン会社に依頼する際は、出版の目的やターゲット読者を明確に伝えることが重要です。これにより、デザイナーはより的確な提案ができるようになります。
次に、希望するデザインの具体的なイメージや参考例を示すことで、デザインの方向性が伝わりやすくなり、思い描くイメージに近い仕上がりが期待できます。
また、納期やスケジュールについても具体的に設定し、双方の認識を共有することが重要です。契約書を締結する前に見積もりや契約内容を確認し、疑問点を解消した上で依頼を進めましょう。
おすすめエディトリアルデザインサービス
自主制作本の出版を考えている方向けに、おすすめのエディトリアルデザインサービスをご紹介します。
北堀江デザイン工房
北堀江デザイン工房は、チラシや紙媒体を専門とするデザイン事務所です。2023年に大阪から移転し、現在は東京に拠点を構えています。
表紙やガイドブック、パンフレット・イベントチラシ・新聞広告・大学案内など、幅広い実績があります。
個人向けを中心に対応していることと、利用者がインターネットからデザインデータを準備することで、手頃な価格を実現しています。
デザイン事務所としての評価も高く、「アイミツ」では優良・低価格のデザイン事務所として、「比較ビズ」ではエディトリアルデザインのおすすめ事務所として紹介されています。
公式サイト:北堀江デザイン工房
ヤマウラデザイン
ヤマウラデザインは、千葉県にオフィスを構えるデザイン事務所です。グラフィックやウェブデザインの多様なプロジェクトを手がけており、飲食店やショップ、美容サロン・社労士事務所・社団法人・一般企業など、さまざまな業種において実績があります。
同デザイン事務所では、印刷物のエディトリアルデザインから、名刺やロゴ、ウェブサイトまで一貫して対応しているため、統一感のあるブックデザインを求める方におすすめです。
公式サイト:ヤマウラデザイン
株式会社フープ(hooop)
株式会社フープ(hooop)は、東京都渋谷区にあるグラフィックデザイン会社です。アートディレクターでありエディトリアル/グラフィックデザイナーの武田英志によって2002年に創業され、2013年に法人化されました。
書籍・雑誌・教科書・ポスターなどの出版物におけるエディトリアルデザインを多く手がけており、さまざまな企業や団体、メディア、サービスに向けたデザインプロジェクトを幅広く展開しています。
公式サイト:株式会社フープ(hooop)
株式会社 大空出版
株式会社 大空出版は、東京本社と静岡・ジャカルタに支局を持つ出版社です。出版事業のほか、エディトリアルデザイン事業、WEB制作事業、雑誌・ムック制作事業などを展開しています。
エディトリアルデザイナーが在籍し、新聞や雑誌の広告デザインやDTP(DeskTop publishing)オペレーションも担当しています。医療関連の厳格な誌面から、可愛らしいデザインまで幅広いジャンルに対応するデザイン力が特徴です。
公式サイト:株式会社 大空出版
まとめ
エディトリアルデザインは、グラフィックデザインの一環であり、読み手の視点や意図を考慮して、文章・図表・写真・イラストなどを整理・配置することで、美しい紙面を作り出すものです。
自主制作本の装丁や書籍デザインにはエディトリアルデザインが不可欠であるため、必要に応じてデザインサービスを活用すると良いでしょう。
デザイン会社を選ぶ際は、その会社の専門分野やプロジェクト完了までのスピードを確認し、複数社から見積もり取ることがおすすめです。デザイン内容や費用を比較検討し、最適なデザイン会社を見つけましょう。